Airy*Mint

　16年前の転居の際、処分した物の中に卓上コンロがありました。この家に転居して以来ずっと、卓上で煮炊きの必要がある時には電気鍋(って言うのかな？)を使っていたんですが、今、気分的に電気は極力使いたくないモード。
　そんな経緯で数日前、16年ぶりにカセット式の卓上コンロを購入してきました。

　行きつけの大型電器店で幾つか並んだ商品を見比べ、コレにしようか？と一次審査を通った品物の最安価格をスマホでチェックし、どこが安かったですか？と声をかけてくれた女性店員さんと交渉、聞いてきます、で待つこと5分。カウンターの奥で3人がかりでPCを覗き込んで検討会をしたらしく、戻ってきた彼女曰く、そのお値段まではお引きできます♪だそう。ところが彼女、その機種でなく、同じメーカーのちょっとだけ低価格の機種を「更にお安く出来ます」と勧めてきたのです。

　元々どちらかと絞った国産の2機種。買おうと思っていた方は「薄型」に惹かれ、千円ほど安いそちらは、テフロン加工でお手入れしやすい天板、が魅力。こちらとしてはある意味どちらでも良かったので、先方の提案に従いました。

　考えてみれはアッツアツが好き、ってな舌ベロが逞しいヒトは家には居ないので、どーしても卓上でグツグツしなきゃヤダ、なんて事はなく、買って以来開封もしていないんだけど(汗)。あるってだけで心強い気がします。さー来い、寒い冬、って。

　住み始めて16年も経つと、周囲の環境も随分と変わります。辛うじて頭の方が見えていた富士山も、高く打ち上がるのだけは見えた花火も、今は昔。
　駅周辺や表通りが一層賑やかになって、新しい食べ物屋さんなんかが出来るのは嬉しいのだけれど、ただでさえ少なかった空間が日に日に減っていくのを見ると、閉塞感に息苦しさをおぼえます。

　周囲の建て替えや増築で風の抜ける道が塞がるなか、長く変わらなかった東南の広い空間で、先頃から建売住宅の造成が始まりました。道路や上下水道管を入れるブルドーザーやショベルカーのキャタピラの振動や、作業する人たちの大声が凄まじい。
　近頃平日が以前より憂鬱なのはその音に過敏になっているせいです。残り少ない開放感を奪われる寂しさから過剰に反応しているのかもしれませんが。

　登校するGuyらが向こうの道路の角を曲がるまで手を振って見送ったり、神社の小さな杜の、春は桜、秋は紅葉に染まるのを見たり、木の葉が落ちた真冬には遠く駅周辺の灯りがチラチラ瞬いたり。なんとも素敵なロケーションでした。

　尤もマンションの高層階でもない普通の二階建ての家でこんな贅沢が出来たのは、たまたまお隣りの庭がちょー広かったり、今回家が建つことになったその土地が長く空いていた、という幸運に恵まれていただけのことなんだけどね。

　今朝、いつも通りの時間に目覚め、いつも通りに朝の支度を始めました。思いっきり平日仕様でT∇T。
　殆どいつも通りに起きてきた同居人氏に朝食を出し、並んで座った食卓で点けたTV画面には普段は見慣れない「サンデーなんちゃら」の文字が｡｡｡そこで初めてカレンダーの確認をし、え？え？今日は日曜日なワケ〜？すっかり平日と思い込んでました。

　せっかくの日曜日を平日と取り違えるなんて･･･なんと罰当たりな！＜いやいや、そーいう事じゃないだろう。同居人氏の何故かのんびりした支度のリズムにも気付かず、「頭痛？(薬を飲みたいから朝食が早いの？の意)」の問いかけにも気付かず。だ・大丈夫なのか？自分。Blue Mondayを憂いて、はぁ〜、と溜息までついたぞ。

　昨日の4時起きで、ある種の時差ボケになったのかもしれません。早起きすると一日が長くて、普段の休日2日分を過ごしたような気がしたんだもの。

　一日お休みが増えたようなお得感の反面、明日の朝2度めの溜息をつくのかと思うとちょっと損した気分。はてさてどっちだろう？フクザツ〜(笑)。

　4時起きしてサッカー中継を見よう、その後朝の散歩でも、と意見がまとまったのは昨夜のこと。そそくさと寝支度をした同居人氏が寝室に向かったのは10時頃、自分は日付が変わる頃床に就きました。
　目覚ましに叩き起されて数分、起きる同居人氏の気配を感じながら、裏切り者になろうかと一瞬思ったけど約束したしね、とゴリゴリ起床。眠いぉ＞＜。

　途中何度も「起きなきゃ良かった！」とボヤキが出たんですが、結果オーライ、勝てば官軍(笑)。フランスだよ、相手。勝てるなんてユメユメ思わなかった♪

　実は「さー約束を反故にして良い気分のまま寝るか」、の自分とは対照的に出掛ける気満々の同居人氏。散歩しないとダメダメ、といつも言っている以上、イチ抜けたは言えない雰囲気です。覚悟を決めてiPhoneをお供に外に出ました。

　西〜北〜東とコースをとって、面と向かった朝日の眩しいこと。まさにお天道様に顔向け出来ない状態です。朝日に向かって歩くなんて何年ぶり？素敵な朝でした。

　紙ごみを出して戻ると、空いたごみ箱の中に豆猫がスルンと入っていく後ろ姿が見えました。あーまた。
　コレ、ごみ出しの日のお約束です。空っぽのごみ箱に入るのが何故かお気に入り。ごみが入っている時は絶対に入らないのに、空っぽだと判ると必ず入っちゃう。出しに行くところを見られているワケでもないのに、どうして判るのかしら？不思議。

　取り替えた新しいごみ袋が底からちょっと浮いてハンモックのようになっているのが好きなのか、入る時に「ふにゃん♪」となんとも嬉しそうな声を出し、真ん丸になってうとうと。さりとてずっと入っているのでもなく、暫く眠ると満足そうに出て来ます。それまではごみが捨てられないの。困るんですけど〜。

　ごみ箱の中を覗くと･･･もーなんとも幸せそうに眠ってる。いつものやんちゃさんは何処へやら、箱入りの可愛い女の子に変身しています。そーっとそっと。