オトモダチ
儚い羽 昨日、歯科医の帰り道のこと。駅から家に向かう途中で、ちょっと年上の初対面の女性と、今までの自分では考えられないほどお近付きになりました。
 発端はイモムシの死骸。路上に落ちていた緑の綺麗なイモムシに気付いて立ち止まったところへ、彼女が後ろから声をかけてくれたのがきっかけでした。
 彼女「蝶?蛾かな?」自分「死んでるよね?」

 少なくとも自分より上の女性で、虫に感心を持つ人とはまず会った事はなく、足を止めた自分が何を見ているのかと関心を持つ人だってそうは居ない。
 それまでの人生で接点がない全く知らない同士、たまたま出会ったばかりの二人がその後数分の道のりを共に歩き、分かれ道の所で30分近く立ち話をし、お互いの共通の知人である早大教授の話をし、あー何か数奇。稀有な出逢いだったと思います。

 彼女が参加しているボランティアの話を聞き、是非参加して、と誘われて、それなのにお互いの名も聞かず電話番号も交換せずじゃあね、と別れました。でも、きっとまた会えるような気がする。ううん、会いたいな。そんな人でした。

 そう言えば先週もこの道で、花を見て佇む自分に話しかけてくれた女性が居ました。その人も顔を合わすのは初めてなのに、妙にウマが合う感じだったし。ここは、ずっと以前記事に書いたバッタリストリート。何か縁がある道なのかもしれません。

 今日、散歩の途中に出会った猫、遠くから目を逸らせて近づいて、傍まで行ったら逃げそうになったのに、声をかけたら足を止めて引き返し、暫くまったりベッタリな時間を過ごしました。未去勢の白地に茶ブチの猫くん。妙にお互い惹かれあってお腹まで見せてくれ、最後は何度も振り返りながら近くの家に帰って行きました。コレも奇縁。

 それは、ほかの十万匹ものキツネと変わりのないキツネにすぎなかった。でも、ぼくが彼を友達にしたから、今ではこの世でただ一匹のキツネなんだ。Saint-Exupéry
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