Airy*Mint

　ご近所などを見る限りでは、幸い地震による直接の被害はありませんでしたが、消防庁による被害状況のまとめなどを見て、近隣の市でも家屋の損壊があったり怪我をされた方が居たのを知りました。
　震源を襲った揺れと被害が巨大過ぎたので気にする余裕も無かったけれど、身近な危険があったのだと後になって背筋が冷える思い。

　良く行く大型家電量販店へ地震の数日後に行った時は、天井近くに設置された防煙用のガラス製垂壁が何枚も落ちた形跡があり、応急処置として合板が張られていました。相当な重さの落下物だから直撃すれば命にかかわるし、網入りとは言っても割れたガラスは飛散しただろうし、当日居合わせた客や店員はさぞ怖かったと思います。

　別の日、郊外の大型家電量販店に向かう道筋では、道路から見下ろす数件の屋根にブルーシートがかけられていました。あの揺れで旧家の瓦屋根がごっそり落ちた様子。これもまた、たまたま下に居た人があったらと思うとゾッとします。

　酒類を扱う店でも棚から多数落下したようで、再度の被害防止のために瓶は寝かされ、積み上げられた缶入り飲料の殆どにぺこりとへこみ傷がありました。中身が変質する前に飲んじゃうからイイや、と、気にもせず数缶買いましたけど。

　自分が行った店が軒並みこんなだもの、運悪く居合わせていたら一体どうなっていたやら。今後は左右確認+上見て下見て厚手の帽子着用、かな？のほほんと頭上も足元も気にせず歩けるって事は、実は凄く幸せな事だった(過去形)のかも。

　ペットボトルが置かれたほぼスカスカの棚の隣で商品を選んでいる時、幼児を抱いた若い夫婦が、わやわやと落ち着かなげに駆け込んで来ました。
　妻「あ、あった！」　夫「サイズに関わらず1家族1本だってよ？」　妻「高いね」　夫「こんなに高いとは思わなかったよ」　妻「お米もこれで炊いてる人も居るんだって」　夫「買って行くか？」　妻「うん！」

　500円以上の価格のためかそれだけ売れ残っていた、2L入りのナンタラ深層水を、清水の舞台から飛び降りかねない勢いで掴んで行きました。
　若いのにチャラチャラ着飾ってもおらず、至極慎ましく暮らしているように見える(実情は知らないけど)彼らが、幼子を守りたい一心で苦労をしている姿を見ていたら、なんだかとっても切なくなってその場で俯いてしまいました。

　後で考えれば、あの水って「硬水」だったかも。ミルクを溶くには不向きなんだけど、そこん所は判っているのだろうか？
　一連の騒動は幽霊みたいなもんで、きちんとした説明がなく正体が判らないから怖がる人が居るワケで。もー嘘も隠しもなく現況や影響等を逐一説明すれば良いのに。

　ぐらぐら+停電+節電で気が張っているくせに、寒さが少し緩んだせいか横になれば急激な眠気に誘われ、手にした本を取り落として爆睡、てな日々が続き、前回借りた本のうち1冊読了ならずでした。
　図書館のカウンターでリクエストの確認のうえ1週間の延長を申し出、図々しく他に5冊を新規で借り、選挙で閉館の説明を受けて帰宅。

　今度は読み残さないようにと帰宅後早速、読み残した「方丈記」を開いてページをめくると、アレ？たった3ページしか残っていませんでした。こんなことなら朝のうちに読み終えてしまえば、別の本を借りられたのに～。ちょい残念。

　『行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず』か。以前読んだのはずーーっと昔のことで、うろ覚えの内容を確認しようと借りましたが、読み返してみてやはり大火や地震など微妙に今を読むような錯覚に陥りました。時経てもなお無常也。

　先週末のイベントは行きそびれたけれど、もしやまだ少しなら残っている？と期待を込めて、カタクリを見にテコテコ歩いてきました。
　川沿いに近付くにつれ人が増えて、お、これは！と喜んだんですが、花はさっぱり見当たらず。既に咲き終わったにしてもあの特徴的な葉っぱすら1枚も見えないのは腑に落ちません。

　点在する雑木林に3つほどコースが決められている中から、前回一番多く咲いていた急坂のコースに向かってみたら、ようやくそこでちらほら咲く花を見つけられました。にしても少ない。まだ蕾の固いのや葉っぱが目立つような状態でした。

　コース番のおじさんによれば、やはり随分と開花が遅れているとのこと。先週のイベントは人出も少なかったそうです。見頃は来週末になるやも、だって。
　ひえ～、開花予想を2週間もずれ込むなんて、やはりこの春は寒いんだと納得。とは言え確か去年は去年で、巾着田の曼珠沙華が2週間くらい遅れて咲いたような記憶があります。まさか季節が半月ずれたとか？

　「規定値を大幅に上回る」をほぼ連日聞くようになってから、スーパーでの光景が変わりました。
　この間まで、牛乳だ納豆だ卵だのがあった空の棚を諦め悪く眺めていた人たちが、落ち着く間もなくゾロッと野菜売り場に移動して、薄暗く抑えた照明の下、袋を念入りに表、裏と睨んで産地の確認に没頭している。うーん、なんかご苦労サマな話だ。

　確認作業が済むまでじっと待っているのもイヤなので、後ろから失礼と声をかけて頭越しに野菜を引っ掴んでカゴに入れます。あのさ、こうして店で売られている以上、出荷制限に引っ掛かっていない規定値以下の品物なんでは？

　あ。ちなみに自分もひね生姜だけは、どっさり入ったC国産を避けて2片入りの高知産を買いました。一応確認したC国産の袋の裏に、農薬の使用回数と量についての記載があり、どちらがどちらか忘れたけど、9割減、5割減しましたと書いてあるのを見たんですが、前はどんだけ使ってたのやら。こちらの方が余程おっかない。