2014,01,21, Tuesday
お節の話を今頃書くのもアレですが。今年の煮物は煮〆と称するほど濃い味にもせず、汁が無くなるほど煮詰めもせず、普段食べるのと同じにしました。
日持ちしないのは承知のうえなので量も少なめに炊き、積極的に食べて二日の夜にはご馳走さましたんですが、同じ物を詰めて大晦日に届けたソレを食べた義母から盛大なお褒めの言葉を頂きました。 素材の味が生きていて上品でとても美味しかったとのこと。車で食事会に向かう途中の車内で余りに褒めちぎるからおヘソがこそばゆくなるくらい。 いやいや、煮物の極意はお義母さんから教わったんですよ、と言うと、私はこんな風には作れない、と笑っていました。確かに彼女の煮物は濃い口仕立てで、味的には多分全く違うものなんですが、煮る、という作業の秘訣を、見ていて覚えたのは事実です。 生まれつき(?)短気で。ひっきりなし蓋を開けてみたり菜箸でつつき回してみたり、味見をしては調味料を足したり薄めたりした挙げ句、出来た煮物は美味しいには程遠く、当時は義母宅に遊びに行く度、キンピラや野菜の煮たのを貰ってきて食べていました。 ある時義母が煮物を作っている最中にお邪魔したことがあり、どのようにすれば真っ当な煮物が作れるのか、と様子を窺ったのですが、野菜と調味料を入れた鍋を細火にかけてからは、TVを見たりお茶を飲んだりしているだけでした。なるほど、昔ながらのストーブに調理して貰う、豆や野菜は美味しく煮えるものね。 それから試行錯誤を重ね、当時とはまた違った方法も会得しましたが、やはり「そっとしておく」という大切な部分は、義母から受け継いだのだろうと思っています。 |