錦糸卵に闘志を燃やす
綺麗に焼けた♪ 長年おさんどんしているくせに、錦糸卵だけは何度作っても納得出来る仕上がりにならないのが悩みの種でした。失敗するのはいつも剥がす時。フライパンにくっ付いたり菜箸でつついたりで必ず破けます。
 まーね、刻んでしまえば判りゃしないし、味に変わりは無いんだけど、失敗したのは自分が一番良く判ってる。なーんか忸怩たる思い。

 長年、と書いたけれど、錦糸卵を作る機会がそう何度もあった訳じゃない。出番は冷やし中華かちらし寿司を作る時くらいなので、年に10回より少し多いくらい。その都度一応は工夫をしても、破ける。あの綺麗な錦糸卵はどうすれば出来るんでしょ?

 「失敗知らず」とされている、片側だけ焼いて裏側がペロッとしたのはイヤ。両面焼いてきちんと乾燥した感じのが作りたいんです。よくよく自分の失敗を思い返し、裏返す時に何かのワザを使えば良いハズ、と気付いたのはつい先日でした。

 頭の中でしっかりシュミレーションして、用意したのは卵3個、片栗粉小さじ半分弱、同量の水と酒、塩をひと摘み。三角形に折り畳んだキッチンペーパーとサラダオイル、クッキングシートを敷いた平らな大皿。それから大小二つのフライパン。26cmのと20cmのを使いました。どちらも薄く油を塗り広げてコンロの上で待機。

 ボウルに入れた片栗粉を同量の水で溶き、卵を割り入れたら酒と塩を加えて、菜箸を底に当ててむら無く溶きほぐし、準備完了。大のフライパンは極々細い火にかけて保温状態に、卵を焼く小のフライパンはしっかり熱くして火を中火に調節し、1枚分の卵液を流し入れ、すかさずフライパンを揺らして丸い形に広げます。

 広がったら間髪入れずに卵の縁だけを菜箸で掻くように剥がし、フライパンをひっくり返して大のフライパンの上に焼いた卵を落とし、裏面を乾かしたら大のフライパンを皿の上でひっくり返して、はい、薄焼き卵1枚完成。をひたすら繰り返します。

 文に書くと面倒そうだけど、実際はそんなでもない。小、大、大皿と並べておいて、2〜3人で流れ作業すればきっともっと簡単。両面乾いているのでくっ付きあう事もなく、好みなだけ重ねて苦手な焼き作業は完了。後は冷めるのを待って半分に切り、端からクルクル巻いて細く切り、納得の錦糸卵が出来ました。

 器に盛って軽く解し、見た目を整えて素麺の具として食卓に出したら、写真を撮る間もなく家人らの腹の中に収まっていきました。作った自分も食べたけどさ、ふた箸くらい。案の定、彼奴等はそんな手間には気付きもしませんでしたけどね。
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| 美味しいもの::おうちごはん | 04:01 PM | comments (0) | trackback (0) |
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