2010,11,20, Saturday
明日は幾つかの予定があるので、いつもなら隔週日曜日に行く図書館を一日繰り上げました。
駐車場からまっすぐ図書館に向かい、返却~いつものコースを通って借りる本を選んでいる間、ずっとどこからか妙に耳障りな音が聞こえる。 咳も話し声も無い静寂を破る、コッコッカッカッと小さい啄木鳥が立てるドラミングのような音です。 何だろうと気になって、書架をあさるのもソコソコに音の出所を確かめようと歩いていたら、窓際の閲覧用テーブルから聞こえているみたい。書架の間から首を突き出してぐるっと見回すと、奥に近いテーブルに突っ伏すようにしている女子の手元から聞こえるので、あー、書いているペンが机に当たる音なのだ、とようやく理解出来ました。 不自然な態勢で身を乗り出した自分と目があって、「でしょ?」とばかりに苦笑を返した人が二人。すぐ隣の青年はしっかりイヤホンで自分の世界に入っているために気にはしていないようですが、ありゃ傍で聞かされたら集中出来るような音じゃありません。 斜め後ろ姿しか見ていないので年齢の判別は出来ない彼女は、多分高校か大学入試の追い込みに没頭しているんだろうけれど、あれだけ大きな音を立てて、周りの人の目を気にせず居られるその集中力たるや凄まじい。見上げたもんです。 しかし、よしんば目指す進路を勝ち得たとしても、彼女は先々苦労するんじゃなかろうか、と嫌な気分になったのが本音です。今まで育って来た中で、一度もあの書き方を注意される機会は無かったのかな、と。あの音を出して書き物をするのは、相当手や肩が痛むだろうとも思いますが。いや、老婆心、余計なお節介だけどね。 |