2010,01,24, Sunday
随分前のこと、散歩コースの一画に、売り家の札が出ていたお宅がありました。丸い形に良く整えられた柘植の生け垣が可愛くて気に入ってたんですが、ある日通ると全てばっさりと根元から切られており、他人事ながら酷いことをするもんだと思っていました。
家が売りに出された経緯は知らないけれど、季節毎に植木屋さんを入れて大切にされていたんだろうに。 お家自体も、こぢんまりしたいかにも昭和らしい建物で、雰囲気が何となく懐かしいと言うか、心惹かれる物だったため、買う人が決まり駐車スペースを作るために生け垣が邪魔になりでもしたのか、ひょっとしたら家も丸ごと今風の物に建て替えられてしまうのか、などと、前を通る度に要らん心配をしながら眺めていました。 暫く後、地域の集会場の看板が掛けられ、立て替えもなくそのまま使用されるらしいのを見て、暖かい外観を持つ、多分元の持ち主に大切にされていたであろう家は、これから多くの人が寄り集まる家になるんだ、ほっと一安心。柘植の木は可哀想な事だったけれど。。。 そんなことを思ったまま日々つのる寒さに散歩をサボり、数日前のポカポカ陽気に誘われて久し振りにその家の前を通るまでその後の状況を知らずにいたんですが、冬前にバッツリと切られて無惨に根かたを晒していた柘植の木たちの殆どから、ピカピカと光った可愛い若葉が勢い良く育ってました。わー!凄い生命力! 写真の、何かの花のように見えるのがそれ。ファインダーを覗く目が少し潤みました。 |