霹靂
黄花コスモス未明にふと目覚めて見上げた天窓は
めまぐるしく色を変える閃光のShowtime。
眩しさに目を細めつつ、しばし光の饗宴に見入りました。

透明ガラスではないので稲妻は見えませんが、
その内に雷鳴のBGMも段々にボリュームを上げ、
時折りどこに落ちたか、凄まじい音を響かせます。

ひときわ強い光が窓から流れ込んだと感じた瞬間、枕元のスタンドが独りでに点灯しました。
余程の電気が近い所を通ったのでしょうか。こんな時安全な建物の中に居られる事に感謝。


もう5年なのか、まだ5年なのか。
あの日から今日で5年と知って、随分最近の事だったという驚きの方が強い。
記憶を隅に追いやりたい気持ちからか、ずっと過去の事だと思い込もうとしていたのかも。

人の腹を割き、そこへ人を捻じ込むような、人間の尊厳を踏み砕く映像に、
事実か虚構かも判然としないまま、息を呑んで家族と見つめたTV画面。

数日後書いたお悔やみの文章に、「お知り合いの方でも?」と問うた方の言葉を思い出す。
遠い国の、見知らぬ方の災難に対する過剰反応と受け取られたのかもしれない。

物質的には彼我の区別をしっかり。人の物は自分の物ではないという認識を徹底する事。
精神的には彼我の区別をあいまいに。人の喜びを自ら喜び、人の悲しみを自ら悲しむ。
当たり前だけれど、「人」として完成されるというのは、そういう事ではないか、と。


時の墓碑銘の小池民男さん(故人)なら、今日どんな記事を書かれたろうか。
読んでみたい気がする。過去にifは無いのを承知のうえで。
| http://airymint.com/bplus/e183.html |
| ワタクシゴト::備忘 | 02:23 PM | comments (4) | trackback (0) |
 
こんばんは。
Mintさんの記事は社会派ですね。

ニューヨークに住むいとこの職場は向かい側のビルにあり、
通勤に1階を通り抜けていたそうです。
いつもならちょうど通勤の時間だったのが
この日はたまたま寝坊して遅れたとのこと。
阪神大震災の時にもたまたま帰国して近くにいる予定だったのが
急に変更になって難を逃れたという強運の女です。
テロのニュースを知り、叔母は半狂乱だったそうですが。。。

そうですね、人の痛みを想像できるようでありたいです。
| はっかもす | EMAIL | URL | 2006/09/11 10:07 PM | u3hKO4vQ |

社会派<お恥ずかしい。。。モドキです。
いつもオバカ晒してるので、たまには^-^;

いとこさん、強い運をお持ちなんですね。
丁度あの辺りにお住まいだったのなら、その後もさぞ大変でしたでしょう。
粉塵や有害物質の被害で、今も苦しまれている方が大勢居られるそうですし。
まだ多くの問題が解決していない以上、親御さんもご心配でしょうね。

自分の痛みには敏感なくせに、人の痛みにはとても鈍感な人が、
とても増えているように思います。お先まっ暗ではイヤですね。
| Mint | EMAIL | URL | 2006/09/11 10:59 PM | veNzir5I |

私もこの日の事は記憶に留まって離れません。
ちょうど日本に滞在中で、ライブ放送に目が釘付けになり、
延々と放送される様子を見ていました。
ちょうど今、テロの映画が2本放映されるらしくCMで流れていますが、
見るたびに鳥肌が立ち、あの時の記憶がよみがえります。

チイスケの学校では、この日の事を毎年話しています。
ただ私的には、結果には原因が付き物で、なぜこういう風になったのか、
どうしてこういう行動を起こしたのか、何が彼らをそうさせてしまったのか・・・を、
アメリカ人の視点以外でも教えていかないといけない・・・そうも思っています。
| やよい | EMAIL | URL | 2006/09/12 01:53 PM | XAPTk5O6 |

やよいさん、コメントありがとうございます。

知った以上、見なかった事には出来ないけれど、
ここ数日、何度も当時の映像や音声が繰り返し流されいて、
犠牲になった方、遺された方を思うと、他人事と言っても胸が痛みます。

チイスケちゃんはまだ小さかったから、覚えていませんよね。
先日のドキュメンタリーでは、テロリストへの報復攻撃に対する、
ご遺族の考えも賛否両論に分かれている、という事にも触れていました。
結果的に勝った方の理屈しか残らないから、歴史って難しいですね。
| Mint | EMAIL | URL | 2006/09/12 06:18 PM | veNzir5I |


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