2006,07,20, Thursday
いぶかしげに 僕を見上げる老犬よ 差し出した掌に 幼い僕を嗅ぎ分けて 遠い記憶を呼び覚まし すり寄ってくる 鼻をしかめるクセは あの頃の君のままだね 泣いた僕を そばで見守ってくれた公園 蝶を追って走り回った 川べりの草原 いつまでも一緒に星を眺めた高台も ここいらはすっかり 変わってしまった ほんの少し離れて暮らしただけだったのに 大人になってしまった僕と おじいちゃんになってしまった君 君の時計は僕のより ずいぶん早くまわったんだね 愛犬のMichaelとお別れしてからもう4年。 庭に倒れていたのを抱え上げて家の中に運び、 それからはずっと玄関で寝たきり生活のまま。 18才で亡くなるまで、外出も控えて看病の日々でした。 自分では排泄も食事も水飲みも満足に出来ず、 夜中に何度も哀しげな声で起こされた2年弱では 私の方が参りそうになった事も何度かありました。 体力もなく、意識も薄らいでいるのに、声を掛けるとパタパタ尻尾を振って 一番濃密な時間を共にした後の別れは身をちぎられるように悲しく、 しばらくはドッグフードのコーナーすら通れないほどでしたが、 悲しみがゆっくりと溶け、よその犬と会っても涙ぐまなくなりました。 子どもの頃、家の近所で拾ってきた犬がFoxy。 いつも一緒に転げまわって遊んだ仲良しでしたが、 彼とは事情で離れ離れになり、きちんとさよならも言っていません。 先日、古い写真を見ていてふっと思い出しました。 MichaelとFoxy、何だかとっても良く似ています。 生きていた時には何で気付かなかったんだろう。。。不思議。 |