2006,11,16, Thursday
銀杏の葉が色付き始めると、冬の訪れを感じます。
冬至も過ぎた今頃は、吹く風も日に日に冷たくなり、 色鮮やかに競って目を楽しませてくれた花々が減り、 鈍色の空の下に広がるのは寒々しい景色。 辺りを見回せば、華やかなのは殆どがスプレー菊。 菊は香りが苦手です。暗いイメージを植えつけられて、お花にしたらいい迷惑でしょうけど。 そんな暗い景色の中、銀杏の葉が淡い日差しに黄色く輝くのを見ると、寒くなるのもなかなか良いモンじゃない?てな気分になります。銀杏の葉がキラキラ舞いながら落ちてくると、辺りが一度に明るくなり、冬に向かう寂しさを払拭してくれるようで。自分の中で銀杏と重なる思い出は、公園の大銀杏の下で遊び戯れる小さい頃の子どもたちだったり、辛くて切なくて潰れそうだった時に、通りかかった神社の銀杏が明るく光るのを見て勇気付けられた事だったり。素敵なシーンが多いようです。 赤く色付く木より、黄色に色付く木を好むのは、周囲の常緑の葉との協調性が良いように感じるから。冬もずっと緑で過ごす木々の中に燃え立つように自己主張する紅葉は、私の目からはコントラストが強すぎるように見えます。全山紅く染まるほどの紅葉なら、それはまたそれで素晴らしく見事とは思うけれど。 写真は昨年の『ぎんなん』から芽を出したオチビ銀杏。成長の遅い木が、背伸びして枝を広げ、葉を明るい金色に輝せるのは何年先になるかな? |