2006,10,15, Sunday
隔週日曜日の図書館参りを済ませた帰りに寄り道して、
K市役所の前にそびえる大きなイチョウの木の下で、 我が家の秋恒例の、銀杏拾いをしてきました。 イチョウの葉が金色に色付く季節のほんの少し前、 毎年鈴なりに実を付けてくれるこのイチョウの木とは、 20年来のお付き合い。今年もお裾分け頂きます。 拾ったばかりの銀杏は、黄色く熟した果肉に包まれたさくらんぼのような形です。 近所にこの木がある方はご存知と思いますが、何とも言えない強烈な臭気を放ってます。 果肉はワックスのような油分があって、素手で触ると後が大変な事になってしまうので、 落ちた実を拾う時や外側の果肉を処理する時には、ゴム手袋が必須ですから、 この時期は準備良く外科医のような薄い手袋をポケットにしっかり忍ばせてあります。 穴の開いていない事を確認済みのビニール袋に納得いくまで詰め込んだら、 匂いが車中に拡散する事の無いように、口をしっかり縛って家までお持ち帰り。 家に帰ってからは、速攻でベランダへ。数日そのまま置き、果肉を過熟させます。 みんなで食べる銀杏なのに、いつの間にか下ごしらえは私一人の役目になっているので、 顔を背けるようにしながらも、過熟した果肉を一粒一粒外して象牙色の固い殻をむき出し、 流水にさらして洗い、天日に干して乾かして、やっとココでお店で売っている銀杏の姿。 半分は殻を取って少なめの熱湯で茹でながら、穴杓子で転がし、薄皮を取り去って 細い串に数個ずつ刺したものを小分けして冷凍し、冬の間の煮物やおでんに使います。 半分はそのまま密閉容器に入れ、食べる分だけペンチで割って殻にひびを入れたら、 フライパンで塩炒りにして、食卓で翡翠色の中身を取り出しながら頂きます。 お店で買った方が実は大きいし、手は汚れないし、そう高い金額の物でもないのに、 なんでこんなに面倒なことしてるんだろ?って毎年思っているような気もしますが、 拾っている時の原始的な感覚がなんとなく楽しくて、つい毎年やめられずにいます。 |