猫缶
ポーチュラカ?起き抜けで階段を下りるダルイ足音を聞きつけ、
洗面所まで追いかけて朝ごはんの催促に大騒ぎ。
顔洗うまでちょっと静かにして待ってて。
北朝鮮のミサイル発射のニュースやら
WorldCup準決でドイツが負けた一報やらで、
今朝はいつもよりずっと不機嫌なんだから、
あんまりうるさいと、八つ当たりしちゃうよ。

身支度を整えた後の朝一番の仕事が、猫様の缶詰開け。。。か。
猫缶を開ける時、どうしても思い出してしまうのが猫のCくん。
以前の家の近くに住んでいたアメリカンショートヘアの雑種。
他の猫より、2まわりは大きな体躯と、アメショまんまの毛並み。
大きな頭とがっちりした筋肉、太い四肢を持つ堂々とした強い♂で、
大人しく奥さんに抱かれる姿は、本猫の迷惑はともかく滑稽そのもの。

「この子ったら、高級な缶詰ばっかりで、普通の餌は食べないのよぉ。」
と言っていた飼い主さんご一家が公団が当たった、と転居され、
ペット禁止の転居先に連れて行けないから、と置いていかれてしまった。
猫界ではボスでも、生まれつき飼い猫の彼、餌探しも大変だったろう。
翌年彼が野良子との間にもうけた1匹だけの子猫はゴミ集積場に捨てられていた。

その時の子猫が、今我が家に居る♀。
初乳を貰ったか貰わないかのうちに捨てられた掌に乗るサイズ。
小さな体で大きな鳴き声を上げ、必死に助けを求めているようで、
我が家の3匹目の猫とするために連れ帰って来た。

数年後、周囲一帯の立ち退きで転居先を探す時の問題は犬2匹、猫3匹。
ペット可の賃貸住宅はいくつかあっても、この大所帯を受け入れるのは不可。
無い袖を振り回し、無理くり掻き集めた資金で建てたのが今の家。
おかげで連れてきたペットを誰1匹として手放すことなく、
寿命尽きた犬2匹と猫1匹を最後まで家族で看取らせて貰えた。
高級缶詰を毎日貰うよりもきっと、幸せな一生、だったよね?
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| ワタクシゴト::戯言 | 03:22 PM | comments (2) | trackback (0) |
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